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今回は、大阪市内にある551蓬莱のセントラルキッチンにお邪魔しました。ここは各店で使用する具材の調合や生地の製造などを手掛ける、まさに551の「美味しさの秘密」を握る場所。果たして中はどうなっているのでしょうか…。早速お邪魔します!
551蓬莱の「豚まん」は、1日平均14万個、年間およそ5,100万個も販売されている大阪の超・人気商品です。その「豚まん」の皮をつくるための小麦粉が、まずは輸送トレーラーから「小麦粉供給ライン」と呼ばれるパイプを通してセントラルキッチン内へ届けられます。外部との接触をなくすことで、安全な品質管理をしているんですね
次に、小麦粉に水やイーストを加えて生地をつくっているようですが…何やら使用する水の設定を変えている模様。実はこれ、店舗到着時に生地が最適な発酵状態になるための工夫だそうです。セントラルキッチンから各店舗までの輸送時間によって、温度を3段階に調節しているとのこと。すごいこだわり!
551蓬莱では、お客様に製造工程を見ていただける「実演販売方式」を採用しています。店舗に届いた生地と具材をその場で一つ一つ手包みし、出来立てを提供する。目の前で「豚まん」ができていく様子を見ていると、思わず食べたくなりますよね。
セントラルキッチンでは、通信販売用の「豚まん」をスタッフの皆さんが手包み。とても手慣れていて、あっという間にきれいな「豚まん」の形ができあがります。
形が整った「豚まん」は蒸し器に入れられた後、ラインで運ばれながら粗熱を取っていきます。うーん、美味しそうです。
出来立てを提供する、「鮮度最優先」は551蓬莱のモットー。なんと、「たれ」や「からし」も自社で製造し、毎日つくりたてのものを出荷しているというから驚き!
セントラルキッチンでは、出来立てを届けるために1日4回製造・出荷しています。その日の朝につくられた商品が、昼過ぎにはお客様の食卓に並ぶ。この驚異的なスピードは、長年551蓬莱が築き上げたシステムだからできることなんですね。
- ―なぜ、こんなに美味しい「豚まん」を低価格で提供できているのですか?
- ありがとうございます。ですが、実はもっと安くすることもできるんですよ。製造工程をすべて機械化してしまえば、今よりさらに安くすることも可能なんです。実際、低価格とはいえコンビニの肉まんと比べたらうちの「豚まん」は高いですからね。それなのになぜ皆さんが買ってくれはるかと言うと、やっぱり一つ一つ目の前で手作りしてるからじゃないでしょうか。うちは「誰が」「いつ」つくっているか分かりますからね。
- 値段のことでいえば、商品の種類を絞っているのも理由の一つです。例えば、うちには豚肉を使った商品がいくつもあります。豚肉に限らずですけど、たくさん仕入れることにより安くすることができますよね。うちなら「豚まん」「シュウマイ」「肉団子」など、厳選した豚肉を複数の商品に使っているので美味しさと低価格を両立できているんです。
- あとは、「豚まん」なら1日14万個売れる。それだけ皆さんに買っていただいているからこそ、この値段でできるというのが大きいですね。
- ―本当にロングセラー商品ですよね。全国各地で人気なのにも関わらず、関西以外に拠点を持たないのはなぜですか?
- 「出来立てのあつあつを届けたい」というのが理由です。現在、551蓬莱は60店舗以上あるのですが、すべてセントラルキッチンを中心に半径150分以内の関西エリアに限られています。これは、「豚まん」の生地を最適な発酵状態で店舗に届けられるのが150分以内だから。それ以上遠方になると、「豚まん」がふっくらと出来上がらないんです。
- 私たちのモットーは「鮮度最優先」。全国各地の物産展に出店する際も現地にミキサーと粉を持って行き、その場で手作りしているんですよ。
- ―「手作り」へのこだわりはセントラルキッチンを見学していても感じました。目の前で「豚まん」が出来ていくのを見ると…食べたくなります。
- そうでしょう? やっぱり、目の前で手作りしている姿を見てもらった方が、美味しさが伝わるんですよ。
- ―551蓬莱の「豚まん」に関西の方はすっかり慣れ親しんでいるんですね。
- そうかもしれません。私も大阪出身なんですけど、子供のとき、祖父が難波に行った帰りによく551の「豚まん」を買ってきてくれました。その後自分がそこで働くことになるとは思っていませんでしたけどね。
- こで働いていると、そういう“個人的な思い出”に触れる機会が多いんです。例えば、タクシーの運転手さんて、気さくな人だと話しかけてくれるでしょう?「お客さん、何のお仕事してはるんですか?」って。そうすると「食べ物関係です」「どんな食べ物ですか?」「豚まんなんですけど…」「もしかして、551ですか?」って会話が一瞬止まる。「あ、ご存知ですか?」って言うと、そこからその人の551蓬莱話が始まるんですよ。「うちの子供が好きなんですわ~」「僕も昔から好きでね~」って。これが嬉しい。551蓬莱で働いていて良かったな、って思う瞬間ですね。