お中元・夏ギフト特集2026

香典返しの掛け紙(のし紙)の書き方は?
マナーや宗派別の書き方を紹介

香典返しのような弔事では、のしのついていない「掛け紙」を使います。
表書きは、宗派や地域によって書き方が若干異なります。
宗派別の書き方マナーや、香典返しを贈る際の挨拶状の有無など、気になるポイントをまとめました。

掛け紙とのし紙の違い

掛け紙には熨斗(のし)がありませんが、のし紙には熨斗があります。
つまり、掛け紙とのし紙の違いは、熨斗(のし)の有無です。
熨斗とは薄く伸ばしたアワビを意味します。古くは、実際のアワビを縁起物として贈り物に添える風習がありました。アワビは不老長寿や発展など、おめでたいことの象徴とされてきたからです。
このアワビは、次第に昆布や紙で代用されるようになり、現在では熨斗をつけて印刷された紙を「のし紙」と呼んでいます。
のし紙は、結婚祝いや出産祝いなどの慶事に用いられます。
弔事には熨斗はふさわしくないため、「掛け紙」を添えます。

香典返しには掛け紙の水引を使う

香典返しは弔事のひとつなので、掛け紙を使います。
掛け紙には水引がついていますが、水引の選び方は宗派や地域によって違いがあります。
仏事でよく使用されるのは、「黒白結び切り」の水引です。仏式では、黒白結び切りに蓮をあしらった「蓮あり」の水引も用いられます。
また、関西地域では、黒白ではなく「黄白結び切り」も使われます。
「結び切り」とは水引の結び方のひとつで、「本結び」ともいいます。一度結ぶと端を引いても解けない結び方で、「二度と繰り返さない」という意味が込められています。
繰り返しがあってはよくない結婚祝いやお見舞いにも、結び切りが用いられます。

香典返しの表書きの正しい書き方

掛け紙に書く「表書き」も、宗教や地域によって違いがあります。
また、香典返しの習慣も宗派や親族間のルールによって違いがあるので、事前に確認しておくと安心です。
ここでは、宗教別に一般的な書き方をまとめています。

特定の宗派がない

特定の宗派や地域を問わずに使われているのが、「志」のひと文字です。
よく用いられているのは東京・神奈川などの関東地域ですが、他の地域でも一般的に用いられています。家族間で相談する時間や余裕がない時、あるいは表書きの書き方が分からず悩む時は、「志」を選ぶのが無難です。
香典返しに用いる「志」は、「心ばかりのお返し」という意味があります。親族や地域で特に書き方を指定されない場合は、「志」を選んでおけば安心です。

仏式

仏式は「志」、もしくは「満中陰志」が一般的です。
満中陰志(まんちゅういんし)は、香典返しの別の呼び方で、特に関西から西日本、北陸の一部地域でよく用いられています。
中国・四国・九州地方の仏式では、「茶の子」と書かれることもあります。
茶の子(ちゃのこ/さのこ)は、本来お茶請けのお菓子を意味する言葉ですが、そこから弔事の返礼品をあらわす言葉としても使われるようになりました。
「志」、「満中陰志」と「茶の子」はいずれも使用法は同じです。

神式・キリスト教式

神式やキリスト教式では、香典という概念がありませんが、神式では「今日志」、キリスト教式では「昇天記念」と書くことがあります。
今日志(きょうし)には、仏式の「志」と同じような意味があり「故人を偲ぶ気持ち」や「感謝の気持ち」をあらわします。
神式、キリスト教式の両方に使える言葉には、「偲び草(偲草)」があります。この言葉には、「故人を追慕する気持ちを粗品(香典返し)に代えて贈ります」という意味が込められています。

関東と関西の違い

関東と関西の違いは、3つあります。
まず、関東では包装紙の外側に掛け紙をする「外掛け」が一般的であるのに対し、関西では掛け紙をしてから包装紙で覆う「内掛け」が一般的です。
次に、水引は関東では黒白結び切りをよく用いますが、関西では黄白結び切りを用います。
三つめは表書きです。関東は「志」が一般的ですが、関西は「満中陰志」と書くこともあります。

内のし・外のしの違い

香典返しの包装には、内のしと外のしの2種類があります。
内のしは、品物の上から掛け紙をかけて、その上から包装紙をかける包み方です。
外のしは、品物をまず包装紙で包み、その上から掛け紙をかける包み方です。
弔事である香典返しは、控えめな印象に仕上げられる内のしが適していますが、相手に直接会って渡す時は、外のしを用いるのが一般的です。
配送する場合は、配送中に紙が汚れたり破けたりしないよう、内のしがおすすめです。

掛け紙と表書きのマナー

細かい決まりが多く、混乱しがちな掛け紙と表書きのマナーですが、分からないことは菩提寺や親族と相談しながら決めていくと安心です。
ここまでの内容を、確認しやすいよう表にまとめました。
掛け紙の種類、水引、表書き(水引の上/下)の順です。

掛け紙の種類 「のし」なしの掛け紙(弔事用のし紙)
水引 黒白/黄白の結び切り
表書き(水引の上) 志/満中陰志/忌明け/茶の子/偲び草/今日志/粗供養
※昇天記念(水引は原則使用しない)
表書き(水引の下) 喪家(葬儀のあった家)の姓

表の中で迷う部分は、水引の上部分に書くべき表書きかもしれません。
もっともよく用いられているのは「志」で、関東地域を中心に全国的にこの表書きが使われています。
中陰は四十九日のことで、満中陰志は関西地域で使用されることが多い書き方です。
忌明けも、四十九日法要を終えた後のことで、遺族が喪に服す忌中の期間が過ぎたことを意味する言葉です。
茶の子は、お茶請けのお菓子を意味する言葉ですが、香典返しとして使われることもあります。
偲び草は、香典の概念がない神式、キリスト教式でよく用いられる表現で、「故人を偲び、その想いを粗品に代えて贈る」という意味があります。
粗供養(そくよう)は、関西で用いられる書き方で、一周忌や三回忌など回忌法要の返礼品にも使われます。四十九日法要の際に使われることもあります。
この表は、あくまで一般的な例になります。表書きの書き方や用いる水引については、地域による違いが大きく、親族間でルールが決められているケースもあります。
不安な時、分からない時は、なるべく事前に身内の方と確認をして、お住まいの地域の慣習に合わせて準備をすることをおすすめします。
香典の概念がない神式、キリスト教式については、神社や教会で相談するのもよいでしょう。

香典返しには挨拶状は不要

香典返しを手渡しする場合、あるいは即日返しをする場合は、挨拶状は必要ありません。
即日返しとは、お通夜や葬儀当日に、参列者へ香典返しを手渡すことです。
香典返しは本来四十九日法要を終えて、忌明けを迎えた報告も兼ねて渡すものですが、近年は当日にお渡しすることも増えています。この場合は、挨拶状を添えずにそのまま品物を渡すことができます。

香典返しを郵送する場合

香典返しを手渡せずに郵送することも増えています。
この場合は、品物に挨拶状を添えて贈るようにします。
挨拶状には「四十九日法要が無事に終わったことの報告」、「いただいた香典へのお礼」を書きます。句読点や、忌み言葉(わざわざ、たびたび、死ぬ等)を使わないように注意しましょう。
挨拶状の差し出し人は喪主の名前を記載し、配送伝票にも喪主の名前と住所を書きます。
故人の名前は記載しません。
贈る時は、相手が受け取りやすい日時を指定して、一度で受け取れるよう配慮しましょう。

まとめ

香典返しは、品物選びから掛け紙の用意まで、決めることがとても多くなっています。悲しみの中で負担が大きいと感じるかもしれません。
本来は四十九日の法要後に忌明けを報告する意味を持っていた香典返しですが、最近では葬儀当日に即日返しをするなど、あり方は多様化しています。
迷った時は身内の方や菩提寺、教会などに相談しながら、一つひとつ確認をしていくと安心です。一般的な事例について知りたい時には、こちらのコラムをご参照ください。

本コラムの監修

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監修:小田急百貨店オンラインショッピング

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