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家族葬で香典返しはいつ贈る?
不要なケースや選び方を紹介
小規模な葬儀のかたちである家族葬では、ごく親しい間柄の方のみが集まって故人を送ります。
そのため、香典や香典返しについて悩むこともあるかもしれません。
香典返しが不要な場合や、ふさわしい品物の選び方についてまとめました。
家族葬とは
家族葬とは、故人の家族を中心に行う小規模な葬儀のことです。
参列者が一般の葬儀より少ないのが特徴で、家族やごく親しい間柄の人のみで執り行われます。
家族葬は、形式をシンプルにすることで、準備や挨拶に追われることなく、落ち着いて故人と最後の時間を過ごすことができます。
最近では、準備や費用の負担が比較的軽いため、故人が「残された人に負担をかけたくない」、「近しい人のみに弔ってもらいたい」と生前に希望することも増えてきました。
家族葬の場合は香典を受け付けないことが多い
家族葬は参列者が限られているため、香典の受け取りを辞退するケースが多くあります。
香典の受け取りを辞退する場合は、葬儀の案内状に「故人の意思により香典はご辞退申し上げます」と記載しておくか、葬儀の受付で香典を辞退する旨を知らせておきましょう。
とはいえ、家族葬では絶対に香典を受け取ってはいけないというルールはありません。
遺族の意向や参列者の関係性によっては、香典を受け取ることもあります。
香典を受け取る場合は、一般の葬儀と同じように香典返しが必要です。
挨拶状や、適切な香典返しについて調べ、準備しましょう。
葬儀当日に参列いただく場合は会葬御礼を用意する
香典を辞退した場合も、葬儀に参列していただいた方へは、当日に会葬御礼を用意するのが一般的です。
通常の会葬御礼は、会葬礼状、会葬御礼品、お清め塩の3つがセットになっています。
お清め塩は、宗派や地方によっては含まれないこともあります。
会葬礼状は、ハガキで用意されることが多く、「参列へのお礼」と「書面でのご挨拶となるお詫び(略儀のお詫び)」などを記します。
会葬御礼は何を渡す?
会葬御礼品は、軽くて持ち帰りやすい、日持ちのする消え物がよく用いられます。
1人あたりの相場は500円〜1,000円です。
香典をいただく場合は、香典の3分の1〜半額程度が望ましいとされています。
- ・お茶
- ・海苔
- ・お菓子(焼き菓子や羊羹)
- ・石鹸
- ・ハンカチ
これら以外のものを会葬御礼品に選ぶ場合は、「実用的である」、「持ち運びしやすいサイズである」、「日常使いできる」といった項目に合うものを選ぶようにしましょう。
賞味期限が短いお菓子や傷みやすい食品は、避けるのが無難です。
また、日用品の場合は、使い切れる消え物をチョイスするのが弔事の基本です。
家族葬で香典返しを贈る時期の目安【宗派別】
家族葬で香典をいただいた場合は、香典返しを贈ります。
本来は、家族葬も一般葬も四十九日法要を終えた忌明け後に贈るのがマナーとなっています。
宗派によって贈る時期の目安は若干異なります。
- ・仏式:四十九日法要後から一ヶ月以内
- ・神式:五十日祭後から一ヶ月以内
- ・キリスト教:葬儀一ヶ月後のミサ(記念式)前後
仏式でも浄土真宗の場合は、忌明けの概念がないので少し注意が必要です。浄土真宗では故人はすぐに極楽浄土へ旅立つとされています。そのため、初七日〜一ヶ月以内を目安に贈るようにします。
これらの目安を過ぎてから香典返しを贈る場合は、遅れてしまったお詫び状を添えて贈るようにしましょう。
なお、近年では忌明けを待たず、葬儀当日に「即日返し」として香典返しを贈るケースも増えています。
宗派や家族葬の規模に合わせて、後ほど贈るか、即日返しするかを決めましょう。
家族葬で香典返しを贈る具体的な方法【シーン別】
具体的なシーン別に、香典返しを贈る場合を見てみましょう。
家族葬は、規模や参列者の関係性によって色々な違いが出やすい葬儀のかたちです。
香典返しについても、故人の意思や遺族の気持ちに合わせて決めていきましょう。
親戚・知人から香典をいただいた場合
事前に香典不要と知らせていても、故人を偲びたいという気持ちで香典を包んでくれる方もいます。断固として受け取らないのは失礼にあたるため、この場合はありがたく頂戴して香典返しを贈りましょう。
受け取る時は感謝の気持ちを伝え、後日に改めてお礼を贈ることも伝えます。
香典返しを贈る時期は、四十九日法要を終えた忌明け後、一ヶ月以内が目安です。
なお香典返しの相場は、いただいた金額の3分の1〜半額程度がふさわしいとされています。
会社から香典をいただいた場合
会社名義で香典をいただいた場合は、慶弔金である可能性があります。
慶弔金とは、従業員やその家族に慶事・弔事、病気や被災があった時に会社から支給されるお見舞金のことです。
慶弔金は福利厚生の一環なので、香典返しは不要とされています。
また、会社名義で供花や弔電をいただいた場合も、同様に福利厚生である可能性が高いため、お返しは不要です。
一方、会社関係であっても上司や同僚など、個人からいただいた香典にはお返しをするのがマナーです。
会社関係の個人から香典をいただいた場合
会社から個人名で香典をいただいた場合は、忌明け後一ヶ月以内を目安に香典返しを贈ります。
会社の関係者から連名で香典をいただいた場合は、「個人名が分かるかどうか」で香典返しの方法が変わります。
個人名が分かる場合は、個別に香典返しの品物を用意します。いただいた香典の金額を人数で割り、3分の1〜半額程度のお返しを選びましょう。
個人名が分からず、「〇〇部一同」などの連名でいただいた場合は、個包装されたお菓子やジュースの詰め合わせでまとめてお返しをしても失礼にはなりません。
忌引き休暇から復帰した初日に、代表者へ渡しましょう。
葬儀後の弔問で香典をいただいた場合
香典辞退で家族葬を行った場合、葬儀後の弔問でも香典を辞退するケースが多いようです。
しかし、なかには弔意を示すために香典を持参する方もいるでしょう。その場合はありがたく頂戴し、忌明け後に香典返しを贈ります。
また、弔問がすでに忌明け後だった場合は、弔問から1週間〜10日以内を目安に香典返しを贈るのがスマートです。
弔問で香典をいただいた場合も、香典返しは、いただいた金額の3分の1〜半額程度の範囲で選ぶようにします。
郵送で香典をいただいた場合
葬儀の参列が叶わなかった方が、現金書留で香典を送ってくれるケースもあります。
この場合も、忌明け後に香典返しを贈れば特に失礼にあたりません。
しかし、現金書留で香典をいただいたらまずは電話などで取り急ぎのお礼を伝えるようにしましょう。
取り急ぎのお礼は、メールやLINEでも伝えることができますが、マナーを重んじる場合は電話が望ましいとされています。
メールなど文面のみでのお礼は、日頃から親しくやり取りしている間柄の方のみにとどめておきましょう。
お供え物・供花をいただいた場合
香典を辞退した上でお供え物や供花をいただいた場合には、基本的に香典返しをしなくても良いとされています。ですが、お礼を伝えるだけでは心苦しいと感じる場合は、ちょっとした品物と挨拶状を贈るとよいでしょう。
高額なお供え物や供花をいただいた場合は、「御供物御礼」という名目でお礼の品を贈ることもあります。
なお、香典を受け付ける場合にお供え物や供花をいただいた際は、お供え物の金額の3分の1〜半額程度の範囲で香典返しを贈ります。
家族葬の香典返しの費用相場
香典返しの相場は、一般的な葬儀も家族葬も同様に、いただいた香典の3分の1〜半額とされています。
例えば、いただいた金額が1万円であれば3,000〜5,000円になります。
しかし、家族葬の場合は親族や近しい人が主な参列者になるため、高額な香典をいただくことも多いでしょう。
その場合は、無理して半額程度の品物を選ばなくても失礼にはなりません。
いただいた香典の4分の1〜3分の1を目安にしましょう。
家族葬の香典返しを選ぶ時のポイント
家族葬の香典返しにふさわしい品物は、一般葬と同様に「消え物」を選ぶのがよいでしょう。
消え物は、「不幸が後に残らないように」という想いが込められており、お茶や海苔、タオルなどが定番の品物としてよく選ばれています。
縁起の良いものは避ける
葬儀は弔事なので、一般的に慶事で贈られることが多い品物や、縁起が良いとされるものは避けるべきです。
慶事によく贈答品として用いられる縁起の良いものには、鰹節や昆布などがあります。
鶴、亀といった縁起物をモチーフにしたものも避けましょう。
お酒も本来であれば慶事を連想させるので避けるべきですが、故人がお酒好きだったなどの理由があれば贈ってもマナー違反にはなりません。
昔から慶弔にははっきりと区別がつけられており、ふさわしいものとそうでないものが決められています。そのルールと照らし合わせて弔事にふさわしくないものは贈らないように気をつけましょう。
「四つ足生臭もの」・現金は避ける
「四つ足生臭もの」とは、肉や魚のことです。肉や魚は殺生を連想させることから香典返しとして贈ってはいけないとされています。特に仏式では絶対に避けるべき贈り物とされているため、気をつけましょう。
また、金券や商品券も「現金をそのまま突き返す」という意味に通じるため、避けましょう。特に目上の方には失礼にあたるため、便利だからという理由で金券を贈らないように注意します。
どうしても品物を選ぶのが難しい場合は、相手の欲しいものを自由に選べるカタログギフトを香典返しとして選ぶのがおすすめです。弔事用のカタログを選びましょう。
日常使いできる消耗品を選ぶ
香典返しでは、「不幸が後に残らないように」という想いから、消え物(消耗品)を贈ることが一般的になっています。
お茶やコーヒー、海苔、焼き菓子、羊羹、調味料といった日持ちのする食品は、日常的に消費できるものとしてよく選ばれています。
また、タオルや石鹸、洗剤も日用品として使えるため、重宝されます。消耗品を選ぶ時は、いくつあっても困らないものや保存のきくもの、重くないものを選びましょう。
タオルや石鹸・洗剤には「悲しみと不幸を洗い流せるように」という意味が込められており、香典返しとして贈りやすい、定番の日用品です。
いただいた香典の金額を参考に選ぶ
香典返しには、「半返し」と呼ばれる相場があります。
これは、いただいた金額の3分の1〜半額程度のお返しをするべきという相場感に基づいた言葉です。高額すぎる香典返しや、いただいた金額に見合わない極端に低価格なお返しはマナー違反になります。
とはいえ、高額な香典に対して無理に半額程度を返す必要はありません。
家族葬では親族から高額な香典をいただくこともありますが、その場合は金額の4分の1〜3分の1を目安にお返しをしても失礼にはなりません。
なお、連名での香典返しはいただいた金額を人数で割って、1人あたりのおよその金額を決めるとよいでしょう。
高額なものをもらったら御礼+お返しをする
家族葬の当日に「即日返し」で香典返しを用意する場合、高額な香典をいただいたら後日に改めてお礼を贈るのがマナーです。
即日返しの品物とは別に、高額な香典に見合う金額のお礼を贈りましょう。
この場合も、金額の相場は半返しが目安になりますが、親族や故人との関係性によっては無理に半返しをせず、4分の1、3分の1程度の価格を目安にお礼の品物を選びます。
現金書留などで高額な香典をいただいた場合も、まず電話でお礼を伝えて、その後に香典返しをするようにします。
メールやLINEではなく、なるべく電話で直接お礼の言葉を伝えるようにしましょう。
家族葬の香典返しに添える挨拶状のマナーと例文
家族葬で香典返しを贈る場合、挨拶状を添えるのがマナーです。
挨拶状には、「四十九日法要を終えて無事に忌明けを迎えたこと」、「心遣いをいただいたことへの感謝」の2つを盛り込むようにします。
家族葬の場合は、故人と近しい間柄だったり、身近だったりする方へ挨拶状を贈るケースが多いため、生前の思い出やエピソードを添えてもよいでしょう。
家族葬で使える挨拶状の例文には、次のようなものがあります。
挨拶文には、句読点は使いません。なお、戒名を授かっている場合は、挨拶文に記載するのが一般的です。
謹啓
亡母〇〇の葬儀に際しましては 過分なお気遣いをいただき厚く御礼申し上げます
おかげさまで 〇〇(戒名)四十九日法要を滞りなく相営みました
母は生前 △様との集まりの予定をいつも楽しみにしておりました
懇意にしていただいた△様にお見送りいただき 喜んでいることと思います
感謝の気持ちを込めまして 心ばかりのお品をお送りいたします
何卒お納めくださいますよう お願い申し上げます
本来であれば直接伺ってお礼をすべきところ 略儀ながら書中にてご挨拶申し上げます
謹白
令和◯年◯月◯日 □□(喪主氏名)
四十九日法要は、神式の場合には五十日祭、キリスト教の場合には昇天記念の集いとそれぞれ言い換えて使います。
香典返しは必ず贈る必要がある?
香典返しは、必ず贈るものではありません。
例えば、葬儀の際にあらかじめ香典やお供え物を辞退していた場合は、お返しの必要はありません。
また、一家の働き手が亡くなってしまい経済的に不安がある、喪主が未成年や学生であるなどの場合も、無理に香典返しを贈る必要はありません。
しかし、香典返しを贈らない場合も会葬者や香典をいただいた方へ、お礼を兼ねた挨拶状を送る必要はあります。
香典返しを贈る必要がない場合にも、マナーは守るようにしましょう。
家族葬で香典返しは不要と言われた場合の対応方法
家族葬の場合は、香典をいただく際に「香典のお返しは不要」とあらかじめ告げられるケースもあります。その場合は、無理に品物を贈ることはせずに、忌明け後の挨拶状のみを送りましょう。
挨拶状には、四十九日法要(五十日祭・昇天記念の集い)を無事に終えた報告と、香典への感謝を記します。
「香典は残された子供たちの教育費に」など、いただいた心遣いをどのように使ったかを書くと、香典が役に立ったと喜んでもらえるでしょう。
家族葬で香典返しをしない場合の挨拶状の例文
家族葬で香典返しをしない場合の挨拶状は、次のように書くと、必要なことを盛り込むことができます。
挨拶状には句読点を使わず、「法要を終えたこと」、「香典をいただいたお礼」の両方を記します。
親しい間柄の方に送る場合は、故人との思い出などを入れるとより気持ちが伝わりやすくなります。
夫〇〇の葬儀に際しまして 過分なお心遣いをいただき 厚くお礼申し上げます
夫の意思に基づき 本日近親者のみで四十九日法要を相営みました
なお誠に勝手ながら 頂戴いたしましたご芳志は残された子供の教育費にあてさせていただきたいと存じます
生前に賜りましたご厚情に心より御礼申し上げ 略儀ながら書中にてご報告申し上げます
令和◯年◯月◯日 □□(喪主氏名)
まとめ
家族葬は金銭的、人的な負担が軽減されるため、近年選ぶ方が増えている葬儀のスタイルです。
故人との最後の時間を、親しい人たちだけでゆっくりと過ごせるのは家族葬の良いところです。
しかし、家族葬の香典や香典返しについては、一般的な葬儀と共通しているマナーも多くあります。香典返しの選び方や挨拶状の書き方については、あらかじめ知っておくと悲しみの中にあっても行動しやすいかもしれません。
困った時だけでなく、困る前にもご一読ください。
