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ホワイトデーは海外にも存在する?
ホワイトデーの起源や由来について徹底解説!
ホワイトデーは、欧米には存在しないイベントです。 バレンタインデーにもらったチョコレートやプレゼントをお返しをするのがホワイトデーですが、そもそも欧米には「同等のものをお返しをする」という習慣があまりないというのが理由の一つです。 しかし、韓国や中国、台湾では日本以上にホワイトデーが大きなイベントとなっており、4月に独身デーのイベントが催される国もあります。 日本発祥のホワイトデーの起源、そして海外事情についてご紹介しましょう。
海外にもホワイトデーは存在する?
ホワイトデーは、日本発祥のイベントです。 そのため、バレンタインデー発祥の地であるイタリアをはじめ、フランス、イギリス、アメリカなどにホワイトデーはありません。 日本では、バレンタインデーは女性が男性にチョコレートを贈る日、ホワイトデーは男性から女性へそのお返しをする日とされていますが、そもそも海外ではバレンタインデーが「恋人の日」という位置づけになっています。 女性から男性に贈り物をするという国はほとんどなく、夫婦や恋人同士で一緒に過ごしたり、食事や旅行へ出かけたりするのが一般的です。 そのため、「お返し」という概念はなく、ホワイトデーは存在しません。 唯一、イタリアの3月8日「ミモザの日」は、日本のホワイトデーに似ているイベントと言えるかもしれません。ミモザの日とは、妻、恋人、母親、女友達、職場の女性など普段お世話になっている女性へ、男性がミモザの花をプレゼントする日です。

ホワイトデーの前は何と呼ばれていた?
日本で「ホワイトデー」という名称が定着する以前は、「マシュマロデー」、「リターン・バレンタイン」という名称が使われていました。また、クッキーデーやフラワーデーなど、ギフトにちなんだ呼び方も使われていた記録があります。 ホワイトデーは、お菓子組合や老舗菓子店、百貨店などが行ったイベントが徐々に普及して一般化したもので、さまざまなキャッチコピーが使われていたと推測されます。 全国に広がるとともに、名称もホワイトデーが定着していきました。
なぜホワイトデーと呼ばれるようになった?
ホワイトデーという呼び方は、1980年に全国飴菓子工業協同組合が初めて用いたと言われています。 なぜ白色が選ばれたのでしょうか? これは、マシュマロの色からとったという説や、飴の原材料である砂糖の白色にちなんだという説、若者の恋愛にふさわしい純粋さや純潔さを白色をあらわしたものであるという説などがあります。 ちなみに中国語でもホワイトデーは「白色情人節」と書きます。情人は恋人や愛する人のことを意味するため、日本語よりも恋愛を強調した名称に感じられます。
ホワイトデーが3月14日になった理由
ホワイトデーが3月14日と決まった由来についても、3つの説があります。 1つめは、バレンタインデーと近すぎると菓子業界や流通が混乱するので一ヶ月後に設定したというもの、もう一つは日本で初めて飴が作られた日(3月14日)に合わせたというものです。ちょうど一ヶ月後というタイミングは、イベントに馴染みがない人でも覚えやすく、プロモーションを成功させるのに良い日取りだったのでしょうか。 さらに、聖人ヴァレンティヌスに結婚式を挙げてもらえたカップルが聖人ヴァレンティヌスの死後、改めて愛を誓った日が3月14日とされており、この日をホワイトデーとして定めたという説もあります。
海外のホワイトデー事情と習慣について
初めに海外にはホワイトデーがないと書きましたが、欧米ではどのように3月を過ごしているのでしょうか? 一方、韓国、中国、台湾では日本からホワイトデーが伝わり、文化として定着しつつあります。 海外のホワイトデー事情をまとめました。

アメリカ
アメリカのバレンタインデーは、男性、女性問わずにギフトを贈り合う日として定着しています。 そのため、「バレンタインのお返し」という概念はありません。 そもそもいただいたものと同じものを返すという考え方は、日本以外では通じないこともあります。 ホワイトデーの存在自体が知られていないため、イベントなども特に行われていません。
イタリア
イタリアでも、バレンタインデーが「恋人たちの日」とされており、お返しをするという位置づけでのホワイトデーはありません。 しかし、3月8日は女性を称えるために黄色いミモザの花を贈る「ミモザの日」で、少し日本のホワイトデーに似ていると言えるでしょう。 ミモザの日は女性が思い切り楽しむ日とされていて、男性が女性に花を贈るほか、女子会なども開かれているようです。
ドイツ
ドイツも、バレンタインデーが夫婦、恋人の日とされているので、日本のような「お返し」の概念はなく、ホワイトデーもありません。 ちなみに、ドイツでバレンタインデーの定番プレゼントといえばお花で、チョコレートよりも花束を贈る人が多いようです。 美味しいチョコレートが多い「チョコレート大国」として知られるドイツですが、恋人たちに人気なのは花束なのですね。
フランス
フランスでも、バレンタインデーが恋人の日とされているため、お返しという概念やホワイトデーは存在していません。 夫婦や恋人は、一緒に食事や旅行をしてバレンタインデーを過ごします。 欧米では、3月14日はホワイトデーではなく「円周率の日」として知られています。 円周率の記号π(パイ)にちなみ、パイを食べる習慣もあるようです。
韓国
韓国では、日本と同様にバレンタインデーとホワイトデーの習慣があります。 ホワイトデーは、大きなバスケットにお菓子やぬいぐるみ、アクセサリー、花束などを入れて派手にラッピングをし、贈るのが一般的です。 バレンタインデーとホワイトデーに何もなかった人は、4月14日の「ブラックデー」に黒色の服を身につけ、ジャージャー麺を食べるというイベントもあります。
中国/台湾
中国と台湾では、バレンタインデーを「情人節」、ホワイトデーを「白色情人節」と言います。 バレンタインデーもホワイトデーも、男性から女性へプレゼントを贈るのがならわしで、「お返し」とは少し異なるイベントになっています。 ですが、ホワイトデーに贈るお菓子は日本と同様、チョコレート、キャンディーやマシュマロが人気です。
まとめ
ホワイトデーは欧米には存在せず、アジア特有のイベントです。 日本では菓子流通を盛り上げるためのプロモーションとして続けられてきた歴史があり、その結果としてホワイトデーは韓国や中国、台湾へも広まっていきました。 「いただいたもののお返しをしたい」という日本の文化が、恋人の日というバレンタインデーと混ざり合ってまったく新しい魅力的なイベントとして定着したのは興味深いですね。 今年のホワイトデーは歴史に思いを馳せながらお楽しみください。